COJBブラジル遠征U-12
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【第一回今野杯開幕】

いよいよCOJB選手育成の「種まき」が開始した。
過去にも何度もブラジル人のみの「種まき」は開催できたが、この度始めてCOJBのスクールジュニア部門から、意志の硬い子供4人がスクール初で自分の第二の故郷ブラジルで体験をスタートしたのをきっかけに「第一回Eiichi Konno杯」を開催。

僅か4チームでのトロフィー争奪戦であるが、どのチームもサンジョゼ市にあるジュニア部門チームの強豪。
今回はU−13までの選手出場を認め、日本人の子供には相当自分よりも体の大きい相手として感じたはず。
中には身長175cmはある子供が何人もいた。

この大会の目玉はなんといっても、先に大きなチャンスがあるということ。
この大会で目立った選手を15名選抜し、世界チャンピオンのチームU−12クラス、サンパウロFCと試合ができること。
そしてそこで関係者に気に入られたらサンパウロのテスト生としての門が開かれているということ。
これは町のチームにはこの上ない大きなチャンス。
誰もが憧れるトリコロールのユニホーム、日本の子供達もそうだとおもうけれど、なんと言ってもブラジル全土、ビッククラブを夢見る子供達、いや下部のカテゴリー全部、指導者までがこのチームと一度は試合をしたいし、このチームの敷居を跨ぎたがっている。
町のチームではほとんどといっていいほど、サンパウロFCと対戦するチャンスはまずないに等しいから。

日本人の4名は海外参加ということで無条件に参加できるが、関係者の目に止まるかそうでないかは本人次第。
ただ、このチームの選手達と対戦ができるだけで物凄く良い経験。
日本ではこのチームを上回るチームはまずないのだから。

日本人の4名は同じく、サンジョゼ市の下のカテゴリーでは定評のある「ダマスコ」というチームに混ざり戦った。
そしてこのダマスコとサンパウロFC、現鹿島アントラーズのダ・シルバを輩出したCAJ、COJBの3チーム協定のチーム。

試合は20ハーフで一回戦、サンタイネース戦5−1で勝利。ブラジル初ゴールを飾ったのは5年生のY。
思い切ったミドルシュートだった。
決勝は強豪エンブラエール、飛行機製造会社のチーム。
残念ながら3−1でトロフィーを渡してしまった。


体の大きな選手が多く、日本人選手は年齢も下で大人と子供の体格差は仕方ないところ、一発ドリブルで振り切られることが多かった。

しかし、大会前にCAJのグランドでFCのブラジルで修行している選手達と練習してボール回しで、徹底して「奪いに行く=奪いに行くからボールを所持している者も考える」ということを覚えた。
二人DFがいる。2人の間を通されたらDFの回数は増えるばかり。
おのずと考えなくてはならない。
4名の最初の特徴はやはり日本式の寄せるだけの当り障りないサッカー。
寄せるだけでボールを強く奪いにいかないから相手が勝手にミスしない限りはまずボールは奪えない。
逆に、激しくボールを奪いにいけば、ボール所持した者もボールを離すタイミングも覚えるし、タックルの避け方も覚える。
敏感なアンテナが増えるというもの。
一見、日本では危ないと考えるけれど万が一、相手の無意識なタックルが来たときに避けきれず大きな怪我をするよりは予防にもなる。

警戒するからだ。ではどういう警戒、「考える」のだろう?
体外、日本のジュニアの子供達を見ていると、ボールが来る方向しか見ていない。
すると後ろからスルスルっとボールをインタセプトしにきたDFにあっさりと奪われるケースがある。
相手がスライディングをけしかけにきた時、斜め後ろからの場合警戒しづらい。
ファーストコントロールをしてあまりにも間をあけると味方も受けるタイミングを失うし、DFのタックルを受け易くなる。
ボールは味方に放したが軸足が残り、その軸足に相手の足が無意識に当たり、怪我も基となる。
警戒のアンテナがあれば相手が来るのを予測して来た瞬間に足をスッと抜く、あっさり相手のタックルをかわせ怪我もない。
要はこういうことである。
大体、上のカテゴリーに上がるにつれてタックル無しでサッカーができるほど甘くない。
南米サッカーの玉際の強さ、1対1の強さはやはりここに来る。


4名はこのサッカーをFCの先輩に伝えてもらった。
ボールが奪えず、DFの回数がどんどん増えていくし体力も消耗して悔しかったのであろう、泣きながらボールを追いかけていた。
逆に、いままで当たりが無いDFに慣れて楽にパスを回せていた者が慌て始め、考え始めた。
接触プレーも避けられなくなってきた。この感触を試合で活かして欲しかった。
その兆しが早くも、カップ戦、対サンパウロFC戦で出ていたのは面白い。
要は事前トレーニングでは今更、技術を訓練しても直ぐに身につくものではないから、気持ちを作りたかった。
気持ちなら事前でもできるから。体が大きく技術が高いブラジル人に対抗するのは気持ちしかない。

案の定、ブラジル人はこのカテゴリーでもしっかりとパスを繋いでくる。
例え、町のチームであっても、この年代で既に体の使い方を習得している。
FWは相手DFが寄せてきているのを想定してクルッと腕を広げながら体を反転させてあっという間に相手ゴールに向かって抜いていく。
4名のスクール選手、時折「おお、いいねぇ」と思わせるプレーをしていた。
囲まれた時、状態落として腕を使いボールをキープしていたり、体を半身にしてサイドにパスを出すモーションをして縦のスペースへ出てみたり、インタセプトでボールをカットしたりスライディングで奪う気持ちを出したり、切り替えして相手の逆をついたりとそれぞれ特徴があった。
しかし、ブラジル人と比較するとまだ、しっかりとボールを蹴れていないため、折角抜いてもパスが弱く通らない、遠くが見えていても長いボールが蹴れなく囲まれて奪われてしまう、走りにパワーがないため、抜いてもその場所から抜け出せず直ぐに囲まれてしまう。
要は先に進まず、ゴールに向かえない。だから、近くのボールを運べるブラジル人選手にパスで預けているのが通常であった。

日本人選手が海外にいってやっているプレーのミニチュアな感じで印象がダブる。
ある意味頭の良いサッカー、自分ができることをやっているという意味で。
ある意味お人よしで目立ち難いサッカー。

この大会、第2回も継続していく。
プロ選手を輩出する種まきとしてブラジル人、日本人隔たり無く発掘する大会として、ステイタスにしていきたい。
スポンサーに現地、日本からなって貰い、将来のタレントを発掘する協力者として、大きくしていきたいと考える。

後にも報告で出てくるけれど、スラムに住む子供達のサッカースクールがあり訪問して実際に4名の選手もツータッチゲームに参加したけれど、この大会、貧富や人種など関係なく、誰でもチャンスがあるという機会を設けていくということも大きな目的として置きたい。

そして、早くもこの大会から選抜された選手の中からサンパウロFCの下部組織最高責任者である、
元静岡学園、フリューゲルスでコーチを務めたシルバがサンパウロの選手をゴボウ抜きしゴールを決めたホニー少年に興味を抱き、サンパウロへ一度来るようにCOJBのスタッフであるナポレオンに通達した。
通常なら全く観て貰うチャンスはまずないと思っていた少年が早くもチャンス到来。
後は本人次第になる。
第二のダ・シルバやパルメイラスの今や不動のヴォランチとなってリベルタドーレスを戦ったウエンデル選手(COJBが若い頃に発掘し、輩出した)のようになって欲しい。
そして何より日本人選手からこのような選手が出てくることを祈る。
今後ますますこの大会の意味が大きなものになると今回確信できた。
「コッパ 今野英一」なんか大会名は格好が悪いけれど「COJB」にしなかったのはCOJBよりもブラジルでは名前が通り易いと判断したし、自分はサンジョゼに育てて貰ったからこの方が伝わり易い。


「第一回 Eiichi konno杯」はまずは成功したということをご報告したい。
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